着物の柄として有名な「御所車(ごしょぐるま)」、どんなクルマでしょうか?
御所車(ごしょくるま)は牛が引く牛車(ぎっしゃ)です。
「ぎゅうしゃ」だと、牛がガラガラと荷物を引く感じがしてしまいます。。。
この場合は「ぎっしゃ」と読みます。牛車(ぎっしゃ)はお雛様の段飾りの下の方に置かれています。
お内裏様とお雛様の乗り物ということですね。
美しい塗りの乗り物を牛が引く牛車(ぎっしゃ)は宮廷の人々などの貴人が使っていたそうです。
交通の便が発達していなかった時代は、乗り物に乗って移動できるのは地位の高い人々に限られていました。平安時代に書かれた源氏物語は宮廷の人々の物語、登場人物たちの移動手段は牛車(ぎっしゃ)です。
この牛車(ぎっしゃ)がクローズアップされる「車争い」というシーンがあります。お姫様を乗せた牛車(ぎっしゃ)に付き従っている家来たちが繰り広げる争いのシーンです。争いの原因は葵祭(あおいまつり)の見物の場所取り。優雅で印象的、有名なシーンです。
雅(みやび)な印象を感じさせる牛車(ぎっしゃ)は、着物の柄として人気があります。
源氏物語の世界のように、格調高く上品な印象の御所車(ごしょぐるま)。
平安の昔に思いを馳せて、ぜひ、御所車(ごしょぐるま)のきものをお召しくださいね。