歳寒三友(さいかんのさんゆう)

2021/01/16

きものコラム きものの柄

秋が過ぎると葉を落とした木々は黒々とした枝を露わにします。
紅葉の後は花も少なく、彩りのない光景が広がります。

冬ですね。

そんな寒い季節にも常に青々とした葉をつけ、生き生きとした姿を見せる松と竹。
春に先駆けて花を咲かせる梅。

枯れ木の黒に雪の白、無彩色が広がる冬の景色に鮮やかな「色」を感じさせる「松竹梅」は、古くから中国の文人画で好まれる画題のひとつでした。

歳寒三友(さいかんのさんゆう)と言うそうです。
「寒い季節の3人の友」といった意味合いでしょうか、文学的ですね。















日本には平安時代に伝わってきたそうですが、江戸時代になると「おめでたい」の象徴とされて一般的に広まったそうです。

中国の画題が「おめでたい」に変化したのは、なぜでしょうか?
掘り下げてみたいと思います。

生命が枯れ果てる冬にも常緑である松と竹、最も寒い季節に花をつける梅は、強い生命力を感じさせます。
冬でも枯れない草木が改良品種で作られたり外国から輸入されたりしている現代とは異なり、昔は冬に青々とした姿を見せる植物は貴重なものに感じられたことでしょう。

「貴重なものだから、おめでたい」と感じる人が増え、「松竹梅=おめでたい」という図式が生まれたのではないでしょうか。

ちなみに私はこの歳寒三友(さいかんのさんゆう)を漢字を知らずに音だけで覚えていたため、ずっと三寒の友(さんかんのゆう)だと思ってました。

キャー(汗)

知るは一時の恥、知らぬは一生の恥。
これからも恥をかきながら、いろいろなことを覚えていきたいと思います。














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