着物の柄に菊の花が多い理由

2021/09/19

きものコラム

 菊の花は着物の柄によく登場するモチーフです。
人気の秘密を考察してみました。







野生の菊は秋から冬にかけて長い期間、花を咲かせています。

着物は身近な自然を柄のデザインに取り入れることが多いので、目の前に咲いている花を素直に描いたのでしょう。
身近に咲く花なので、日本の文化行事に多く取り入れられてきたことも人気の秘密に思えます。

菊の花の色は白や赤など多種多彩です。
赤や白はおめでたい「紅白」、白だけなら「不祝儀の白」を連想させたりして、冠婚葬祭やお正月など、日本のイベントの飾り付けに頻繁に登場します。

また、菊は秋の節句「重陽の節句」の花です。
季節の節目に当たる節句は「桃の節句」「端午の節句」が有名ですが、かつては「重陽の節句」も有名だったそうです。
「重陽の節句」では、菊の花を観賞したり、菊の花を漬け込んだお酒を飲んで長寿を祝ったのだとか。

長寿を祝う花、おめでたい花、というように考えられて、おめでたい席に着用する着物の柄に使われるようになったのではないでしょうか。

それから、菊の花は日本の国をあらわす花とも言えます。
皇室の家紋は菊ですし、パスポートにも菊の花の紋章が使われています。





そのため菊の花には高貴なイメージも感じられます。
留袖や訪問着、振り袖など、格式のある着物の柄として人気が高いのも頷けますね。

様々な理由から、着物の柄に登場する菊。
もしかしたら、着物を着用した経験がある方は、一度は菊の花の柄をお召しになっているかもしれませんね。
今回はそんな菊の柄の人気の秘密を考察してみました。







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