着物の紋・五三の桐(ごさんのきり)

2022/05/01

きものコラム


レンタル着物の紋は一般的によく知られている紋が付けられています。
五三の桐(ごさんのきり)もそのひとつです。

「五三」は花びらの数です。
両脇に三つ、中央に五つの花が描かれています。

モチーフになっている桐という木はとても成長の早い木です。
芽が出たなあと思っているとぐんぐん伸びていき、1年も経つと1階の屋根くらいに高くなります。
広くて日当たりが良い場所が好きなのか、畑や野原の端にぽつんと立っていて、桜が散った後に紫色の大きな花を付けます。
周囲を見下ろすように立っていて、花も大きく、目立ちます。
他の木とは少し雰囲気が違うなあと思っていましたが、中国では「伝説の鳥・鳳凰(ほうおう)の止まる木」とされていて特別な木なんだそうですよ。




桐の紋に人気があるのは鳳凰(ほうおう)の持つ幸運にあやかる、といった意味合いがあるのかもしれませんね。

花びらの数の多い「五七の桐」という紋もありますが、こちらは「五三の桐」に比べるとぐっと格式があがり、天皇や幕府などの政権の紋として用いられてきました。

有名なところでは豊臣秀吉が桐の紋を用いています。
秀吉はもともとは「五三の桐」を用いていたそうなんですが、豊臣姓を名乗るようになった時に天皇から「五七の桐」をいただいたのだそうです。

今回調べてみて初めて知りました。
こうしてコラムを書くのも勉強になります。

現代でも格の高い「五七の桐」を見る事があります。
日本政府の紋なのだそうです。
総理の演台にこの紋が付いているんですって。
ニュースで映像を見たことがあるかもしれませんね。

そういえば、500円玉にも桐が描かれていたのを思い出しました。
500円玉は「五三の桐」か、「五七の桐」か、どちらでしょうか?
そう思って、財布の中を見てみたら・・・








どちらとも違って、リアルな桐でした(汗)

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