かささぎの 渡せる橋に 置く霜の 白きを見れば 夜ぞふけにける
作者は大伴家持(おおとものやかもち)、百人一首の六番目の歌です。
有名な歌人の歌という事もあって、目にする事が多い歌かもしれません。
また、花や恋が題材にされることの多い和歌の中で、「かささぎ」という鳥がモチーフになっているのも珍しく感じて印象に残る歌です。
また、花や恋が題材にされることの多い和歌の中で、「かささぎ」という鳥がモチーフになっているのも珍しく感じて印象に残る歌です。
かささぎは背中が黒くて腹が白い鳥です。
七夕の物語では、この鳥が翼を広げて自分の体を橋にします。かささぎの橋を渡って七夕の牽牛(けんぎゅう)が織姫に会いに行きます。かささぎは牽牛(けんぎゅう)と織姫の恋を結ぶ役割の鳥なのです。
橋といえばかささぎ、かささぎと言えば橋。
昔の人はロマンチックに連想していた事でしょう。
この歌では、かささぎの黒い背中が霜で真っ白になってしまうような寒い夜の橋、時が過ぎるのを忘れてしまうくらい静かな時間が流れている、という情景が描かれています。
暗い夜と白い霜の色の対比が鮮やかに見えてきます。
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